市街化区域と市街化調整区域とは?|住まいのお金FP相談室
マイホームの購入を考え始めると、多くの方がまず「土地探し」からスタートします。
毎週のように新着土地情報がネットに掲載され、「この土地いいかも!」と思える物件に出会う瞬間もあるでしょう。
しかし、実は——
気に入った土地が見つかったからといって、必ずしもそこに家を建てられるとは限りません。
不動産ポータルサイトに掲載されている土地のすべてが「住宅を建てていい土地」ではないのです。
なぜなら、住宅を建築できるかどうかは都市計画法によるエリア区分(市街化区域/市街化調整区域)によって厳しく制限されているからです。
この記事では、
・なぜ建築できない土地が存在するのか
・「市街化区域」と「市街化調整区域」の違い
・土地購入で後悔しないためのチェックポイント
などを、FPとして住宅購入の相談を受ける立場から、分かりやすく解説していきます。
なぜ「住宅を建てられない土地」があるのか?
土地には、見た目では分からない法律上のルールが数多く存在します。
その中でも最も重要なルールの一つが、都市計画区域の区分(市街化区域・市街化調整区域)です。
行政がこの区分を設けている理由は明確で、
・住宅が好き勝手に建ち、ゴチャゴチャした街並みになることを防ぐ
・道路・上下水道・公園などのインフラ整備を効率的に進める
・自然や農地を守りつつ、計画的に街を成長させる
という目的があるためです。
つまり、土地というものは自由に使えるように見えて、実際には「建てていい場所」「建ててはいけない場所」がはっきり分けられているのです。
そしてこの区分は、都市計画法に基づいて都道府県知事が指定しています。
市街化区域とは?(=家を建てられる可能性が高いエリア)
市街化区域とは、法律で次のように定義されています。
「すでに市街地を形成している区域、およびおおむね10年以内に優先的・計画的に市街地化を図る区域」
簡単に言えば、住宅を建てられるように整備された街・今後も積極的に開発する街というイメージです。
市街化区域の特徴
・道路、上下水道、ガスなどのインフラが整っている
・公園・学校・商業施設が整備されていて住みやすい
・不動産としての流動性(売買のしやすさ)が高い
・建築の手続きは必要だが、家は建てられる
特に、松戸市・柏市・流山市・つくば市などのエリアは市街化区域が広く、新築の分譲地も多く見られます。
メリット
・生活環境が整っている
・資産価値が落ちにくい
・将来的に売却しやすい
デメリット
・地価が高め
・建築時に建築確認申請などの手続きが必要
・市街化調整区域より固定資産税が高い
総合的には、マイホームを建てたい方にとって「基本となるエリア」です。
市街化調整区域とは?(=原則、家を建てられないエリア)
一方で市街化調整区域は、開発を抑制し、自然や農地を守るためのエリアです。
山林・農地・雑木林・田畑など、自然環境がそのまま残っている地域が該当します。
市街化調整区域の目的
・自然環境・農地の保全
・無秩序な市街地の拡大を防ぐ
・都市と自然のバランスを維持する
原則「建築禁止」
市街化調整区域では、原則として住宅を建てることができません。
建築するためには都道府県知事の厳しい許可が必要で、
・周辺環境に悪影響を与えないか
・農地法などの規制に抵触しないか
・市街化を進める目的の建築ではないか
など、多くの条件をクリアしなければなりません。
住宅を建てる許可が下りるケースは、実務上かなり限定的です。
なぜ魅力的な値段で売られているのか?
市街化調整区域の土地は、広いわりに価格が安かったり、駅から近いのに驚くほど手頃な値段で売られていることがあります。
そのため、土地探しを始めたばかりの方ほど「この広さでこの価格ならお得かも!」と魅力的に感じてしまいがちです。
しかし、この“安さ”には明確な理由があります。
市街化調整区域は原則として住宅の建築が認められないエリアであり、建築できるケースは限られた特殊な条件を満たす場合に限られるためです。
そのため、価格だけで購入を決断してしまうと、「契約後に家が建てられないことが分かった」「追加の許可申請で莫大な費用がかかった」という最悪の事態に発展する可能性があります。
実際、不動産広告には「建築不可」「調整区域」「要相談」「既存宅地のみ可」などと非常に小さく記載されていることも多く、注意して見なければ見落としてしまいます。
土地の購入を検討する際には、必ず「その土地に住宅が建てられるか?」を最優先で確認し、必要であれば専門家に相談することが大切です。
価格の安さに惑わされず、慎重に判断しましょう。
土地購入の前に必ず確認すべきポイント
土地選びはマイホーム計画の中でも特に重要なステップです。
見た目や価格だけで判断してしまうと、後から「この土地では家が建てられなかった…」という取り返しのつかない事態になりかねません。
そこで、「土地選びのチェック項目」をご紹介します。
① 市街化区域か、市街化調整区域か
最優先で確認すべきポイントです。
市街化区域であれば原則として住宅を建てることができますが、市街化調整区域は基本的に家の建築が認められないエリアです。
調整区域の土地は広くて価格が安いことも多いですが、建築が不可であれば住宅用地としては選べません。
② 用途地域
土地ごとに「住居系」「商業系」「工業系」など用途地域が定められており、建てられる建物の種類や大きさ(建ぺい率・容積率)が決まります。
希望の間取りや階数が建てられるかどうかは、この用途地域によって大きく左右されます。
③ 接道条件
土地が建築基準法上の道路に2m以上接していなければ、家は建てられません。
旗竿地などは要注意で、見た目は広くても接道部分が細いと建築不可になるケースがあります。
④ 上下水道・ガスの整備状況
前面道路に水道や下水、ガスの本管が通っていない場合、引き込み工事が必要です。
状況によっては数十万円〜100万円以上の費用がかかることもあり、思わぬ負担となることがあります。
⑤ ハザードマップの確認
洪水、浸水、土砂災害、液状化などの災害リスクを確認することは、安心して暮らすうえで欠かせません。特に川沿いや低地の土地は注意が必要です。
これらの項目は、失敗しない土地選びのためにチェックすべき必須項目です。
購入前にひとつずつ丁寧に確認し、疑問や不安があれば専門家に相談することをおすすめします。
土地探しは「安いから買う」は絶対にNG
土地探しの最初の一歩として、市街化区域と市街化調整区域の違いを知ることは非常に重要です。
市街化調整区域は価格が魅力的に見えますが、原則として住宅を建てられないエリアです。
土地選びで失敗しないためには、
・市街化区域かどうか確認する
・住宅が建てられる条件を調べる
・専門家に相談する
この3つが欠かせません。
マイホームの計画は、多くの方にとって人生最大の買い物です。
「気に入った土地だけど、家が建てられない」という事態は必ず避けたいところです。
住宅購入に不安がある方へ
ファイナンシャルプランナーとして、松戸・柏・流山・つくばエリアの方を中心に、住宅予算診断や資金計画のアドバイスを行っています。
・土地購入の予算はいくらが適正?
・土地・建物の総額はいくらになる?
・ローンはどこの銀行が有利?
こういった疑問にも丁寧にお答えします。
土地探しは慎重に進めるほど、将来の満足度が高くなります。
気になる土地があれば、購入前にぜひご相談ください。
「住まいのお金FP相談室」では、松戸市・柏市・流山市・つくば市を中心に、マイホーム購入前の お金の不安や迷いを、中立な立場でサポートしています。
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【CFP 真崎 喜雄】
幼少の頃2DKの公団住宅に住んでいたため、マイホームへ強い憧れを持っていました。しかし、初めての住宅購入では失敗・・・その経験から住宅購入者が失敗を未然に防ぎ、満足のいく家づくりのお手伝いをしています。
メディア掲載実績
全国のFPが会員登録している日本FP協会様より、実務家FPとして取材を受けました。
「シンヴィング」様より住宅購入相談FPとして取材を受けました。(クリックで拡大します)
工務店さん向けに「工務店が知っておくべき資金計画」の研修講師を行いました。
ニューファミリー新聞社様にて、著書「生命保険見直し成功マニュアル」が紹介されました。


















