住まいのお金FP相談室の真崎です。

以前相談に見えたお客様で、以下の条件で住宅購入を希望されている方がいました。

・平屋建て

・完全フルオーダー

・高名な建築士である〇〇先生の設計

・高級無垢の床材

・ウン百万円する特注の暖炉を設置

・事業用のスペースが必要なので広さは40坪以上

一生に一度の憧れのマイホームでしょうから、なんとかお客様の夢を叶える方法はないものかと知恵を絞ったのですが・・・

そのお客様は

・世帯年収が世間の平均より低い

・毎月のお給料は全てその月のうちに使い切っている

・貯金はほとんどない

・生活レベルは下げたくない

・住宅ローンの借入可能額は希望額に届かない

という状況で、住宅購入時の適正予算を診断しても、ご希望の住宅を購入するには３千万円も不足していました。

更に、奥様は蚕糸業を自宅で開業したいらしく、蚕糸のことを習いに行く学費も必要との事。

貯金がほぼ無い状況で、

「どうやってその学費を賄うのだろう？」

と確認すると、ローンを借りることを希望。

しかし、過去に消費者金融からお金を借りて返済せずにいるそうで・・・

マイホームの購入どころか、このままの状況だと生活を維持するのも危ういので、ちょっと立ち止まって再検討するようアドバイスさせてもらいました。

しかし、住宅業界のどなたかに

「大丈夫です！任せてください！！」

と言われたようで、自分たちが希望するマイホームを購入できる喜びで、完全に心は舞い上がってしまい、残念ながら伝わっていない様子。

高名な建築士の〇〇先生の所へ足を運んだり、ローンも通っていないのにオーダーメイドの暖炉を発注してしまったり・・・

「大丈夫です！任せてください！！」

と言った方に、その後のことはお願いすることになりましたが、お客様の希望条件を満たす住宅は購入できないでしょうし、仮に購入できたとしてもローン破綻の可能性は高いでしょう。

モデルハウスはお部屋の広さや住宅設備などそのクオリティは高く、見れば見るだけ欲しいものは増えていきます。

しかし、ご自分の適正な購入予算を超えてしまったお買い物は、購入時に満足感・達成感を得られても、短期間で手放さざるを得ない状況に追い込まれてしまうものです。

住宅購入時の適正予算は、モデルハウスをあれこれ見学する前に把握しておきましょう。

マイホーム購入時の

「資金計画」

「住宅ローン」

「適正予算」

などのお悩みは『住まいのお金FP相談室』へご相談ください。

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