住宅ローン特約とは?|住まいのお金FP相談室

マイホームを購入する際、大きなハードルとなるのが住宅ローンの審査です。
多くの方が、住宅購入の決断をした後、ローン審査を申し込みますが、思ったように審査が通らなかった場合、焦りや不安が募ります。
「売買契約を結んでしまったのに、このままローンが通らなければどうしよう・・・」
と心配になることもあるでしょう。
しかし、こうした不安に対処するための方法として、「住宅ローン特約」という重要な取り決めが存在します。
住宅ローン特約は、買主のリスクを軽減するために非常に有効な手段です。
この記事では、住宅ローン特約の仕組み、住宅ローン審査に通らなかった場合の対応方法、そして住宅ローン審査を通過させるためのコツを解説します。
住宅ローン審査の流れとは?
住宅ローン審査は、以下のステップを経て進行します。
審査に通るかどうかが分かるまでには一定の時間がかかり、その結果によっては大きな金銭的リスクを負う可能性もあります。
1.事前審査
住宅ローンの審査は、まず事前審査から始まります。
事前審査は、金融機関が「この人にお金を貸しても大丈夫か?」という大枠の判断をするための審査です。主に次の項目が審査されます。
・年収や職業、勤続年数
・借入額に対する返済能力
・過去の信用履歴(クレジットカードやローンの返済履歴)
事前審査が通ると、おおよその借入可能額が分かります。
ただし、事前審査はあくまで「目安」に過ぎないため、最終的には本審査で詳細にチェックされます。
2.本審査
本審査は、事前審査を通過した後に行われます。
ここでは、融資の実行に向けてさらに詳細な審査が行われます。本審査では以下の項目が精査されます。
・収入金額(給与明細や源泉徴収票)
・現在返済中のローンの有無や借入総額
・勤続年数や勤務先の安定性
・信用情報(クレジットカードや過去のローン返済履歴)
・物件の担保評価額
本審査を通過しなければ、ローンの契約を結ぶことはできません。
ここで不合格になる場合も少なくなく、融資が実行されるためにはこの審査を無事に通過する必要があります。
3.融資実行
本審査に通過した後、正式に融資が実行されます。これにより、住宅購入代金が金融機関から売主へ支払われ、住宅ローン契約が成立します。
住宅ローン特約の概要
住宅ローン特約は売買契約書に記載され、万が一、住宅ローンが通らなかった場合に契約を解除できるという重要な取り決めです。
多くの不動産売買は、買主が住宅ローンを利用することを前提に契約が進められ、ローンが通らなかった場合でも買主がペナルティを負わないようにするための措置として「ローン特約」が設けられます。
住宅ローン特約の基本的な内容
住宅ローン特約の基本的な内容は、以下の通りです。
・ローン審査が通らなければ契約解除が可能
住宅ローン特約が設定されている場合、もし買主が住宅ローン審査に通らなかった場合でも、無条件で契約を解除できます。
この場合、買主は手付金を返金してもらうことができ、金銭的なリスクを回避できます。
・契約解除には期限がある
住宅ローン特約には期限があり、通常は売買契約締結後2週間~1ヶ月以内に設定されることが多いです。
この期限内にローン審査が通らなければ、契約を解除することができますが、期限を過ぎると契約解除はできなくなります。
住宅ローン特約のメリット
・買主にとっての安心
ローン審査が通らなければ、契約を白紙に戻すことができるため、万が一ローン審査に通らなくても大きな金銭的リスクを負わずに済みます。
・手付金の返還
ローン審査に通らなかった場合、手付金は全額返還されます。これにより、買主は大きな金銭的損失を避けることができます。
住宅ローン特約の期限と注意点
住宅ローン特約には「期限」があり、この期限を過ぎてしまうと契約解除ができなくなるため、特約期限の確認、管理が非常に重要です。
期限内にローン審査を通過できなければ、契約解除ができないという点は、特に注意すべきポイントです。
1. 特約期限の設定
特約の期限は、売買契約書に記載されます。通常は2週間~1ヶ月程度ですが、契約によっては延長することもできます。
審査に時間がかかる場合や、金融機関の手続きが遅れる場合などに備えて、期限を延長する交渉を売主と行うこともできます。
2. 特約期限が切れそうな場合の対処法
ローン審査に時間がかかり、特約期限が切れそうな場合は、早めに売主に連絡し、特約期限の延長をお願いすることが重要です。
通常、売主は協力的であることが多いですが、期限延長には双方の合意が必要です。
住宅ローン審査に通らなかった場合の対応方法
万が一、ローン審査に通らなかった場合でも、いくつかの対応策があります。
1. 再申請
ローン審査に落ちた理由が明確であれば、その理由を改善して再申請を行うことができます。
例えば、信用情報に問題があれば、まずその問題を解決し、再度申請を行うことが考えられます。
また、収入の安定性に問題があれば、収入源を安定させて再申請することも可能です。
2. 別の金融機関に申し込む
1つの金融機関で審査に通らなかった場合、他の金融機関で申し込むという方法もあります。
金融機関によって審査基準は異なるため、別の金融機関で審査に通る可能性も十分にあります。
3. 自己資金を増やす
住宅ローン審査が通らなかった理由として、借入額が大きすぎた場合もあります。
自己資金を多く入れることで、借入額を減らし、審査が通りやすくなることもあります。
自己資金を増やす方法としては、貯金を取り崩す、両親から借りる、株式などの有価証券を売却して現金化するなどがあります。
住宅ローン審査を通過するためのコツ
住宅ローン審査に通過するためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
1. 信用情報を確認しておく
住宅ローン審査では、信用情報が重要な判断材料となります。
クレジットカードの支払遅延や過去のローン未払いなどがあると、審査に通りづらくなります。
事前に自分の信用情報をチェックし、問題があれば改善しておきましょう。
2. 安定した収入を得る
収入の安定性も審査の重要なポイントです。特に勤続年数が長く、収入が安定している場合、ローン審査に有利になります。
安定した職業についていることが審査通過の鍵となります。
3. 自己資金を増やす
住宅ローン審査に通るためには、自己資金(頭金)を増やすことも大切です。
頭金を多く用意することで、借入額を少なくし、審査に通りやすくなります。
まとめ
住宅ローン審査に落ちた場合でも、「住宅ローン特約」を適用することで、契約を解除し、手付金を返金してもらうことができます。
しかし、特約の期限を過ぎる前に、早めに売主と協議し、期限延長をお願いすることが重要です。
また、ローン審査に通らなかった理由を改善し、再申請や他の金融機関への申し込みを検討することができます。
審査に通過するためには、信用情報の整理、安定した収入、自己資金の確保などが重要です。

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【CFP 真崎 喜雄】
幼少の頃2DKの公団住宅に住んでいたため、マイホームへ強い憧れを持っていました。しかし、初めての住宅購入では失敗・・・その経験から住宅購入者が失敗を未然に防ぎ、満足のいく家づくりのお手伝いをしています。
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全国のFPが会員登録している日本FP協会様より、実務家FPとして取材を受けました。


「シンヴィング」様より住宅購入相談FPとして取材を受けました。(クリックで拡大します)
工務店さん向けに「工務店が知っておくべき資金計画」の研修講師を行いました。


ニューファミリー新聞社様にて、著書「生命保険見直し成功マニュアル」が紹介されました。

